理学療法士の唐沢彰太です。
日本において痛みは社会問題で、二人に一人が何らかの痛みを抱えています。
リハビリテーションでは、多くの患者さんが痛みを持っており、適切なリハビリを実施していくためには痛みに適切に対応出来ることが非常に重要です。
そこで今回の記事では、慢性痛に関する簡単な説明と、介入の進め方について書いていきたいと思います。
痛みとは情動的体験である
国際疼痛学会は、痛みを情動体験としています。
つまり「痛い」という【感覚】だけではなく、「嫌だな」という【心理面】を伴っています。
これは痛みを持つ患者さんとのリハビリでは、身体の状態だけではなく、心理面の状態も見る大切さを教えてくれます。
情動的な体験は、いろいろなネガティブな認知を引き起こします。
- 動きたくない
- 動いたら痛みが強くなるんじゃないか
- 痛いのは自分のせいだ
慢性的に痛みがあることで、特徴のある認知をしてしまい慢性痛を更に悪化させていく可能性があります。
これらのことから、痛みを持つ方とリハビリを進めていく時には、
- 機能的に改善を目的とするプログラム
- 心理的なサポートを目的とするプログラム
- 認知的な改変を目的とするプログラム
の少なくても3つの内容が含まれなければなりません。
トータルアプローチとしてのリハビリテーション
ここまで書いてきた通り、慢性痛は患者さんにいろいろな影響を及ぼします。
また心理的な問題や認知的な問題は、慢性痛を悪化させたり長引かせたりします。
実際に痛みが生じているのは身体で、身体に問題があると考えるのは普通だと思います。
そこに、【あなたは身体ではなく、心理面に問題があります】と言われても、なかなか受け入れられる事ではないですよね。
「痛みは気持ちの問題です」と言われても納得いきません。
これらのことから、痛みの中でも特に慢性痛を持つ方とリハビリを行っていく時のポイントは…
- 「あなたの痛みと一緒に向き合います」という姿勢を必ず持つ
- 身体的な問題は、2次的なものを含めて必ずある為、評価を実施する
- 心理的・認知的な問題に対する評価を実施して、【身体の問題と心理的/認知的な問題もあるかもしれない】という可能性を示す
これらすべてを網羅していくのが理想です。
ただ、患者さんによってどの問題が最も痛みと関連しているのかが異なるため、実際は優先順位を決めて行っていくことになります。
痛みは個人的な経験です。
まずは患者さんの痛みを専門的に理解して、心理的な背景などを少しずつ共感していくことが大切です。
また、投薬などの治療と併せてリハビリを行っていく事も大切であるため、医師と連携して進めていくことも重要です。
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